高校ダンス部を分類、系統、カテゴリーに仕分けして整理することに、さほど意味があるとも思えないのであるが、

やってみようと思う。

①表現系
ここ最近めっぽう強い創作ダンスの伝統、身体表現を伴う、バレエダンスの基礎力、幼少の頃からのストイックな鍛錬を武器に、カリスマ的指導者のもと圧倒的で独特な規律と世界観をもった演舞を展開します。

表現系では、もう一系統。感情表現系。邦楽曲のバラードでしかも個々の高いダンス力を発揮しながら構成の見事なバランス、共有する情感を繰り広げ、さながら観るものの心をゆさぶる、系ですね。

あ、あともうひとつ。
コミカル系のダンス、これも健闘し、今回のダンスタでも上位に入っています。アイデア豊富で勇気百倍の作品たちです。

②群舞系
大部分の高校ダンス部が、群舞を展開する。高校ダンス部の高校ダンス部たる所以のダンスです。とにかくシンクロ率が高い。ジャズ、ワック、フリースタイル、女子が女子力を最大限発揮し、熱量満載で、エナジー溢れ迫力爆上がりの演舞となる。しかしながら、多くのダンス部がこの系統にあるので、どうしても似てしまう傾向があります。

③無頼系
その他少数派です。反主流、反俗、反骨、反権威、世間一般の風潮とは相容れない、反りが合わず、それでも平気な、というか、
気がつけばそのような場所に立っている高校ダンス部です。普通の顔をして、自然体で、
あにはからんや、そんなダンス部があるんかな。

どのカテゴリーに当てはまるかは、それぞれの解釈によるし、このカテゴリーが的を得ている保証もない。

また当然ながら線引きが明確なものでもなく、グラデーションと重なり交わりがある。

伝統のスタイル、地域の文化、時代の流行、世代の嗜好、指導者の変遷、さまざまな要素で、その日その時そのダンスが生まれる。

よきダンスはよき時間とよきひとの繋がりの中生まれる。